いつも当ブログをご覧ありがとうございます。予備校講師ハトです。この前、ふと高校時代の夏休み課題の英語の内容を思い出しました。今から20年近く前の話ではあるのですが、そこには『ハーフは差別用語として扱われることがあり、その代わりにダブルという言葉を使うことが増えてきている』という記述がありました。ただ、現在ではどうなのか…気になりました。
『ハーフ』という言葉と『混血』という言葉
改めてネットで簡単にですが調べてみました。確かに「ハーフ」という言葉をマイナスに捉えるケースもあるようです。
立命館大学 大学と社会をつなげる、新しいコミュニケーション ShiRUtoより「ハーフ」「ミックス」「Hafu」? 日常に隠れる「日本人同士の差別」に気付けるか」「ハーフ」「ミックス」「Hafu」? 日常に隠れる「日本人同士の差別」に気付けるか
上記の記事を参照していただければ、と思いますが、なぜハーフという言葉が浸透したかをかいつまんで書くと、1970年代以降の欧米カルチャーの浸透による影響が大きいということです。それまでは『混血』という言葉が使用されていました。どちらかといえば、こちらの言葉にあまり良くないイメージを持つ人が多いようです。実際、僕自身がこの言葉を初めて目にしたのは、かの有名漫画「ブラックジャック」でしたが、そこでの使われ方は決してプラスなものではありませんでした。
秋田書店 手塚治虫 ブラックジャック40周年アニバーサリー!より【092】友よいずこ | 手塚治虫「ブラック・ジャック」40周年アニバーサリー! | 秋田書店“漫画の神様”手塚治虫先生の最高傑作「ブラック・ジャック」。今年はB・J誕生40周年のメモリアルイヤー!! 秋田書店では複数の雑誌連載に加え、特別企画も準備中。この機会に漫画界の至宝「ブラック・ジャック」をもう一度味わってみないか、おまえさ...
しかし、改めてブラックジャックは名作ですよね。勿論、医学知識という面では必ずしも正確ではない(手塚治虫先生も『フィクション』と割り切っていたと聞いたことがあります)のですが、それ以上に人間賛歌というか魅力があります。
いずれにしても『混血』『ハーフ』という言葉に明確な違いはないようですが、現在では『混血』という言葉には差別的意味が含まれてしまうようです。
言葉のみに責任を負わせることが誤りである
ここで重要なことは、本来は同じ意味であった言葉が片や(必ずしもではないが)プラスな意味、片やマイナスなものとして扱われているということです。つまり、本質的な問題は、差別意識をもつことそのものということになります。
別記事でも書こうと思っていたのですが、他にも「放送禁止用語」「差別用語」は存在します。しかし、どうにも近年は「言葉狩り」というべきなのか、些細な面に目くじらを立てて大騒ぎしているパターンが目につきます。
勿論、言葉の使い方には慎重にならねばいけないですが、それが本当に差別を是正したいという心からなのか…甚だ疑問です。間違った正義感ならまだしも、どうにも悪意を感じることすらある…結局、利権が絡むとそうなってしまうのかもしれません。
自分自身、ふとした瞬間に出た言葉で人を傷付けたことは間違いなくあります。ですが、まずは『言葉そのもの』ではなく『心』を大切にする…当たり前ですが意識していきたいですね。それでは今回もご覧いただきありがとうございました。
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